環境

生物多様性

基本的な考え方

JXTGグループは、操業・生産拠点の周辺環境に影響を与えかねない事業特性をもつことから、生物多様性の保全を重要なテーマと考えており、これをJXTGグループ行動基準に定めています。
操業・生産拠点の新設などにあたっては、あらかじめ環境影響調査を行い、植生や鳥類・動物・海洋生物などの生態系を確認するなど、事業活動のあらゆる分野で生物多様性に配慮した取り組みを推進しています。
体制については、環境マネジメントをご参照ください。

国内での主な取り組み

生産拠点の多いJXTGエネルギーでは、「JXTGエネルギーグループ生物多様性ガイドライン」を定めるとともに、周辺に緑地帯が多い国内主要事業所において生物生態調査を行い、生物多様性保全活動を計画的に進めています。

JXTGエネルギーグループ生物多様性ガイドライン

【基本姿勢】

当社グループの事業活動が地球の生物多様性と大きく関わっていることを認識し、事業活動のあらゆる分野で生物多様性に配慮した取り組みを推進する。

【活動方針】

  1. 1.事業活動による生物多様性への影響の把握・分析、および事業活動の改善に努める。
  2. 2.自然保護、環境教育等、生物多様性保全に寄与する社会貢献活動を推進する。
  3. 3.生物多様性に関する当社グループの取り組みを広く社会に発信し、情報の共有に努める。

その他の事業所においても、周辺環境に合わせた環境保全活動を実施しています。
また、従業員に対する定期的な環境教育や環境保全に関する社会貢献活動などを行っています。

生物多様性に関するイニシアティブへの参画

生物多様性に関するビジネス・イニシアティブの先駆けといえる「企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」に、2013年から参加しています。

知多製造所における取り組み

ABINC(エイビンク)認証

知多製造所は、愛知県、知多市、NPO団体、学生、臨海部企業等が連携し、動物や植物が生息しやすい環境となるよう、企業緑地(グリーンベルト等)を活用する取り組み「知多半島臨海部の企業緑地における生態系ネットワーク形成担い手育成事業」、「命をつなぐPROJECT」に参画しています。
同製造所では、所内のビオトープで近隣学生と生態系調査(モニタリング)を実施する等、生物多様性の主流化に取り組んでいます。2017年度は、ビオトープの生態系調査(モニタリング)を2回実施しました。
このような活動を続ける中で、2015年には、JBIBが開発した第三者(一般社団法人いきもの共生事業推進協議会)の審査を受け「いきもの共生事業所®認証(ABINC認証)」を取得し、2018年に更新をしました。

グリーンベルト内での自然調査
ビオトープを訪れたチョウトンボ
専門家によるモニタリング調査

根岸製油所における取り組み

根岸製油所は、面積220万m2、周囲約12kmに及ぶ敷地を有する日本最大級の製油所です。周辺には三溪園や根岸森林公園など、広大な緑地に生息する多様な「いきもの」の生態系のネットワークがあります。このネットワークの一拠点として所内中央部にある緑地帯(グリーンベルト、約6万m2)を利用して「工場内の里山づくり」をコンセプトに生物多様性保全活動に取り組んでいます。
2013年度から生態系調査を開始し、2016年度から3年間をかけて、樹木の間伐・遊歩道(木道)整備や野鳥観察舎設置などを実施しています。
2017年度は、池の水を循環させて水質の悪化を防ぐためにバイオファンを設置しました。
2018年度は、山羊による緑地内の除草やふれあいのイベントを計画しています。

製油所見学会の様子
池の浄化を目的に設置されたバイオファン

森林保全・整備活動

JXTGグループでは、グループ各社において、生物多様性の保全に寄与する森林保全活動を展開しています。
JXTGエネルギーでは、地方自治体や公益社団法人国土緑化推進機構と協働し、全国8カ所で「ENEOSの森」と冠した森林保全活動を実施しています。
JX石油開発では、1998年から中条油業所(新潟県)構内および周辺において、「JX中条の森」と冠した森林保全活動を続けています。
また、JX金属では、休廃止鉱山の跡地を中心に、植林・下刈作業など森林整備活動を継続的に行い、自然環境の維持増進を図っております。

「ENEOSの森」での保全活動
「JX中条の森」での植林活動
山形県南陽市の「日鉱 龍樹の森」での植林活動

海外での主な取り組み

カセロネス銅鉱山(チリ)における植林および生物学研究計画について

カセロネスの生物多様性

JX金属は、カセロネス銅鉱山において、事業活動の影響を受ける可能性のある植物を保護し、生物多様性の維持を目的として15種類、48,200本の原生植物を143.51ha(1.43km2)のエリアに植林することを計画しています。植林するエリアは、鉱山敷地内であるラマディージャス、敷地外であるマイテンシージョおよびアモラーナスに位置し、2019年に完了予定です。植林を行う植物は、アマンカイ(学名:Balbisia peduncularis)、カルボンシージョ(学名:Cordia decandra)、レタモ(学名:Bulnesia chilensis)などです。上記に加えて、アセリージョ(学名:Buddleja suaveolens)、フロール・デル・ミネロ(学名:Centaurea cachinalensis)、バイラウェン(学名:Haplopappus baylahuen)などの原生植物の生物学的成長の情報を得るためのモニタリングも実施しています。
さらに、ジャレッタ(学名:Azorella monantha)という種類の植物の研究も行っています。ジャレッタは、カセロネス銅鉱山による影響が最も大きい標高3,000mから3,900mまでの間に生息していることから、非常に重要な研究対象植物であり、アカタマ地方におけるその分布、生殖習性や生物季節などを知ることを目的にしています。

バラスト水(海水)対策

日本から産油国へ向かうタンカーは、空船時の運航安定性を維持するため、「重し」としてバラスト水(海水)を積んでいます。
そのため、バラスト水とともに海に生息する微生物やプランクトンが遠く産油国の海域に運ばれ、生態系バランスを崩す原因となっていました。
JXTGエネルギーグループでは、2004年から外洋でバラスト水を入れ替える方法や、新造船にはバラスト水処理装置を搭載する方法を採用し、産油国の湾内海域の生態系バランスに配慮しています。

  • バラスト水中の水生生物を一定基準以下にして排水する装置。

環境ホルモン物質フリーの船底塗料の使用

船底塗料であるトリブチルスズは、環境ホルモン物質の疑いが指摘されています。
これを踏まえ、防食効果はやや劣りますが、生態系保全を重視し、亜鉛系塗料を代替使用しています。

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