環境

地球温暖化防止

基本的な考え方

JXTGグループでは、「低炭素社会形成への貢献」に向けて、生産段階(事業活動)における省エネルギーの推進を軸としたCO2排出削減のほか、環境負荷を低減する「環境配慮型商品」の販売・開発推進や再生可能エネルギー事業の拡大などを通じて、サプライチェーン全体でのCO2排出削減に努めています。

なお、体制については、環境マネジメントをご参照ください。

気候変動問題対策

各製油所等の環境マネジメントシステムに基づいて実施した環境影響評価の結果から、洪水・高潮発生時の緊急時訓練の実施や熱中症予防の取り組みを行っています。

なお、全社的な気候変動問題への取り組みは気候変動問題に関するリスクと事業機会をご参照ください。

生産拠点における主な取り組み

省エネルギーの推進

2017年度のCO2排出量は、生産設備の稼働率上昇はありましたが、前年度からほぼ横ばいの、2,947万トンでした。
また、CO2以外のGHG排出量は、15万トンでした。
特に千葉製油所では、ガソリンからキシレン留分を回収するために、蒸留塔2塔分を1塔で行う海外の省エネ型蒸留塔技術を導入し、エネルギー消費を約20%低減しました。また、根岸製油所では、定期補修のタイミングで熱交換機の増設・効率化、回転機駆動機の高効率化など計7件の大型省エネ投資を実行し、約7万トン相当のCO2排出量を削減することができました。
石油精製のエネルギー消費原単位は、これらの取り組みなどにより、0.1ポイント改善しました。
また、金属製錬関係事業所のエネルギー消費原単位は13.6GJ/t、CO2排出原単位は0.86t-CO2/tでいずれも横ばいとなりました。
2017年度におけるグループの省エネ関連設備投資額は、約60億円でした。今後とも製油所・製錬所における省エネルギー技術の導入促進や運転最適化などにより省エネルギー化を推進してまいります。

  • GHGプロトコルで定義されているスコープ1・2。
  • マークについては編集方針をご確認ください。

GHG総排出量の推移

  • 「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき算定。
  • 上記に関連する詳細データについてはデータ編をご参照ください。

石油精製のエネルギー消費原単位

  • 対象範囲:JXTGエネルギーグループの石油精製部門。

金属製錬関係事業所のエネルギー消費原単位

  • 対象範囲:JX金属グループの金属製錬関係事業所。

金属製錬関係事業所のCO2排出単位

  • 対象範囲:JX金属グループの金属製錬関係事業所。

CO2以外のGHG排出量の内訳

CO2以外のGHG排出量 トン 153,727
(1)CH4(メタン) トン 41,480
(2)N2O(一酸化二窒素) トン 111,725
(3)HFCs(ハイドロフルオロカーボン類) トン 308
(4)PFCs(パーフルオロカーボン類) トン 0
(5)SF6(六フッ化硫黄) トン 214
(6)NF3(三フッ化窒素) トン 0

CO2以外のGHGは、主に原油掘削時に随伴して生じるCH4と石油精製時に加熱炉から排出されるN2Oです。
これらのガスも含め、今後もGHG排出量削減にも努めてまいります。

生産拠点以外での取り組み

2017年度のお客様の消費によるCO2排出量は、24,095万トンでした。
JXTGグループは、生産拠点以外でも環境配慮型商品の販売等を通じ、CO2排出量削減に取り組んでいます。現在、2009年度比で2019年度115万トン、2030年度180万トン削減を目標として取り組んでいます。

  • GHGプロトコルで定義されているスコープ3。

研究開発段階

グループにおける研究開発費の総額は約200億円です。

気候変動問題対策

気候変動問題に対応するため、JXTGグループでは、次の分野で気候変動問題に対策としての研究を進めています。

  • 石油精製プロセスの合理化・効率化
  • セルロース系バイオエタノール
  • 水素の製造・貯蔵・輸送・供給に関する技術開発
  • IoT化を促進するセンサー材料の開発

「公益信託ENEOS水素基金」による水素エネルギー供給研究を助成

JXTGエネルギーは、水素エネルギー社会の早期実現に貢献することを目的に、2006年3月に「公益信託ENEOS水素基金」を創設しました。
本基金は、水素エネルギー供給に関する研究助成に特化した公益信託としては日本初のものであり、水素エネルギー供給に関する「独創的かつ先導的な基礎研究」に対し、年間総額5,000万円(1件当たりの上限1,000万円)の研究助成金を約30年間にわたり安定的に交付することが可能な規模を有しています。

調達・物流段階

主に日本に原油を運ぶ海上輸送において、配送効率や燃費効率の良いタンカーの利用、輸送ルートの最適化、運航スケジュールや速度コントロールによる燃費の向上などに積極的に取り組んでいます。
また、陸上輸送においては、油槽所の集約、タンクローリーなどの物流効率化に加えて、アイドリング・ストップの徹底など、燃料消費量の削減に努めています。

流通段階

全国に展開するサービスステーション(SS)においては、太陽光パネルの設置やLED照明の導入などを行っており、省電力対策を積極的に推進しています。

消費段階

環境負荷低減に寄与する「環境配慮型商品」の販売・開発推進を通じて、消費段階での省エネルギー化を推進しています。

主な「環境配慮型商品」

  • 省燃費潤滑油
  • 天然ガス(LNG)
  • 液晶ポリマー

取引先などとの協働(グリーン調達)

資機材などの購入にあたり、環境負荷などの社会的影響を考慮したグリーン調達を行っています。
詳細は、サプライチェーンマネジメントをご参照ください。

再生可能エネルギー、水素供給事業による取り組み

低炭素エネルギーの利用・供給の取り組みとして、太陽光、風力、水力等の再生可能エネルギー発電事業や水素供給事業を推進しています。

エネルギー源別発電能力(2018年7月現在)

火力(12拠点) 1,644MW
太陽光(17拠点) 43MW
水力(1拠点) 5MW
風力(2拠点) 3MW
合計 1,695MW

再生可能エネルギー発電実績(2017年)

太陽光 50,716MWh
水力 26,686MWh
風力 5,146MWh
  • 2016年度のJXTGエネルギー電気事業における温室効果ガス排出係数は、0.000495t-CO2/kWh(調整後)となっています。

CO2削減につながる再生可能エネルギー発電事業の推進

JXTGグループは、2012年度から開始された再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を踏まえ、JXTGグループの遊休地を活用したメガソーラー発電事業を積極的に推進しています。仙台メガソーラー発電所での商業運転開始(2013年2月)を皮切りに、現在全国17カ所でメガソーラー発電所が稼働しています。2016年度は、富山県の日本海石油構内、福井県の福井油槽所跡地、愛知県の蒲郡ガスターミナル跡地に設置したメガソーラー発電所が稼働を開始しました。
また、バイオマス、水力、風力など太陽光以外の再生可能エネルギー発電事業も積極的に推進しており、発電容量合計は約4.9万kW(2018年6月時点)となります。
今後もこうしたクリーンなエネルギーを活用することで、CO2排出削減に貢献してまいります。

全国に広がる再生可能エネルギー発電事業所

風力発電機
柿の沢水力発電所
うるまメガソーラー発電所

製造から輸送、販売までの一貫した水素供給体制を構築

水素は利用段階でCO2を排出しないという環境特性はもちろんのこと、再生可能エネルギー資源や未利用エネルギー資源の活用が可能となることから、次世代のエネルギーとして注目されています。
日本ではモビリティ分野での水素利用が先行しており、2018年9月末現在、全国でFCVは約2,800台、水素ステーションは世界に先駆けて100カ所に達しており、そのうち、JXTGエネルギーは40カ所を運営しています。
また、当社のENEOS横浜綱島水素ステーションには、水素に関するさまざまな情報を発信するショールーム「スイソテラス」を併設し、水素の普及に向けた啓発活動にも積極的に取り組んでいます。
JXTGエネルギーは、今後もこれまで培ってきた自動車用燃料供給に関わるインフラやノウハウを活用し、国内における効率的な水素サプライチェーンを構築することにより、水素社会の実現に貢献してまります。

水素製造出荷センター(横浜市中区)
横浜綱島水素ステーションとスイソテラス
スイソテラス(内観)

CO2-EOR(Enhanced Oil Recovery)による原油増産とCO2の削減

JX石油開発では、地球温暖化の原因となるCO2の排出を削減するために、最新技術を活用したプロジェクトに取り組んでいます。
CO2-EORとは、CO2を老朽化油田などに圧入し、原油の回収率を向上させ、さらに圧入したCO2を地中に固定化することで、その排出削減に寄与する技術です。
米国の大手電力会社NRG Energy, Inc.と合弁で、2014年7月より米国において、老朽化油田からの飛躍的な増産と大気中へのCO2の放出削減を同時に実現するプロジェクトを始動し、2016年12月に主要設備である世界最大規模のCO2回収プラントが予定どおり運転を開始しました。
米国テキサス州ヒューストン南西部所在のNRG社・W.A.パリッシュ火力発電所に、燃焼排ガスからCO2を回収する世界最大規模のプラントを建設し、回収したCO2を130km離れた同州のウェスト・ランチ油田の地下に圧入することで、原油の増産を図ります。
本プロジェクトは、老朽化した油田における原油生産量の飛躍的な増加と、火力発電所から大気中へ排出される温暖化ガスの低減を同時に実現できる画期的なプロジェクトであり、火力発電所から排出されるガスを活用して商業化に導くという点で、特に先進的なものです。2018年2月までに累計120万トンのCO2を回収しました。

  • ウェスト・ランチ油田:JX石油開発が25%の権益を保有。
CO2回収プラント
プロジェクト位置図

「ESSO」・「Mobil」は、エクソン モービル コーポレーションの登録商標です。ライセンス契約に基づいて使用しております。